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さらばピカソ! 画家ゴッドワードの日記

「大理石か海を背景に思いにふける若い美女」を描き続けたネオクラシック派画家のピカソとの葛藤の日々を描くノンフィクションノベル

著者 エティエンヌ・バリリエ 著 鈴木 光子 訳
ジャンル
出版年月日 2017/08/15
ISBN 9784865980387
判型・ページ数 A5判・280ページ
定価 2200円(税込)
在庫 在庫あり
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内容説明

「この世には、ピカソと共存する場はない!」―「大理石か海を背景に思いにふける若い美女」を描き続けたネオ・クラシック派画家の、ローマでのピカソとの葛藤の日々を描く迫真のノンフィクション・ノベル!

★1917年の春、ピカソ(パブロ・ルイス)がローマを訪れる。そこでロシア・バレエ団に合流して、『パラード』の舞台装飾を手がけるためである。彼の仕事場は、メディチ館から至近距離にあり、またその近くには、画家や芸術家が住むまた別のヴィラがあった。そこに滞在する芸術家のひとりがジョン・ウィリアム・ゴッドワード(1861 〜1922)。ネオクラシック派の英国人で、ギリシャ風の美しか認めない画家であった。彼は、病的なまでに同じテーマ、つまり大理石か海を背景に思いにふける若い美女しか描かない。時代の風潮を非人間的、破壊的と感じて恐怖にかられた彼は、「この世には、ピカソと自分が共存する場はない」と言ったに違いない。
第一次世界大戦とロシア革命を下敷きに、ジョン・ウィリアム・ゴッドワードの個人的な日記の形式で書かれたこの小説は、史実を正確に追っていて、フィクションと呼びがたいものである。(「プロローグ」より)

★本著の「あとがき」にあるように、オークションで1957年に百ポンドだったゴットワードの『Summer Idleness:Day Dreams』(『けだるい夏~白昼夢』)の絵が、2012年のオークションで38万ポンドの値がついたそうです。このようにヨーロッパでは、ゴッドワードに関して何かが動いているようです。(「訳者あとがき」より)

《著者・翻訳者略歴》
エティエンヌ・バリリエ(Etienne Barilier)
スイスのヴォー州生まれ。古典を勉強ののち、アルベール・カミュの研究で文学博士号を得る。日本語にも翻訳された『蒼穹のかなたに~ピコ・デッラ・ミランドラとルネサンスの物語』(桂芳樹訳、岩波書店)など現在まで四十作以上の小説やエッセーを発表、その中には特に音楽関係の著作が多く、『アルバン・ベルク』と『B-A-C-H』に対して、二度の「メイラン賞」を得ている。数々の文学・音楽に関する受賞に加え、2006年には、フランス政府の「芸術・文学のシュヴァリエ」に叙せられている。2011年作の『Piano chinois』は、日本語版(『ピアニスト』)に翻訳されている。

鈴木 光子(すずき みつこ)
東京生まれ。東京外国語大学フランス語科卒。フランス郵船勤務後、スイス政府観光局次長として長年スイスに親しむ。
主な著書に、『スイス歴史紀行』(読売新聞社)、『スイス紀行』(クレオ)、『スイスロングステイの楽しみ方』(NTT出版)、『スイスアルプス花の旅』(講談社)、『スイスとっておきの旅便り』(JTB)、『ジュネーブとレマン湖地方』(日経BP)、訳書に『いとしのエラ~エラ・マイヤールに捧げる挽歌』(BOC出版部)、『ピアニスト』(アルファベータブックス)などがある。日本ペンクラブ、日本旅行作家協会会員。

株式会社アルファベータブックス