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ジブリの授業—語りえぬものたちの残響と変奏に耳を澄ます

ジブリ映画には、忘却された様々な記憶が封印されている。教師と生徒が授業で熱く語り合う中から生まれたジブリ論。

著者 古川 晴彦 著
ジャンル
出版年月日 2017/12/11
ISBN 9784865980455
判型・ページ数 四六判・220ページ
定価 2200円(税込)
在庫 在庫あり
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内容説明

ジブリ映画から聴こえてくる、〈近代〉に閉じ込められた多層的な〈声〉を生徒たちと掘り起こす授業の記録。

高校生と教師が〈教わる者〉〈教える者〉の垣根を超え、主体的に議論する「ジブリの授業」は12 年にわたって続いている。ジブリ映画には、忘却された様々な記憶が封印されている。映画から聴こえてくる〈声〉に耳を傾けながら、教師と生徒が授業で熱く語り合う中から生まれたジブリ論。

◇ 収録作品『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』『風立ちぬ』『風の谷のナウシカ』

◇ 章末に授業で登場したキーワード集を付す。

【キーワードの一部】
比喩と隠喩―ハンセン病患者の記憶/ 不思議の町の無国籍性と多国籍性/労働とアイデンティティ/言霊思想とアニミズム/荒川修作の『養老天命反転地』と身体感覚/他者性の獲得/血と清め/中心と周縁/抑制される「火」・戦争に使われる「火」/ナルシシズムとルサンチマン/まれびととして津波を呼ぶ人面魚/生と死/輪廻・円環する世界/ニライカナイ/男性論理・女性論理/母親のかたち/潜在するコンプレックスの解消/風の意味するもの、ほか…

《目次》
はじめに

1 千と千尋の神隠し ― 都市のアルケオロジー

2 もののけ姫 ― 越境する「もののけ」たち

3 ハウルの動く城 ― 動く、壊す

4 崖の上のポニョ ― 「空」から「海」へ

5 風立ちぬ ― 風は繰り返し吹き、そしてお絹さんは変奏し続ける

6 風の谷のナウシカ ― 虫めづる姫君

あとがき

《著者略歴》
古川 晴彦(フルカワ ハルヒコ)
1980年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科日本語日本文化専攻博士後期課程単位取得退学。現在、慶應義塾高等学校教諭(2006年から現職)。専門は日本近代文学、音楽評論。アシュケナージ指揮シドニー響『マーラー:交響曲第4 番&第6 番』『マーラー:交響曲第5 番』『マーラー:大地の歌』『プロコフィエフ:交響曲全集』(オクタヴィア・レコード)のCDライナーノートの執筆のほか、「終わらない骨の歌(書評)」(『三田文学 冬季号』 2016 年)、「声の蜃気楼 吉増剛造氏インタビュー」(『図書新聞』 2016 年)、「島村抱月は本当に〈カチューシャの唄〉を作詞したか」(『國文學』 2006 年)など。

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