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【改訂2版】演劇は仕事になるのか? 演劇の経済的側面とその未来
これからの演劇と劇場のマネジメントのために
演劇で食っていこうじゃないか、はたして食えるのか?…演劇・劇団をとりまく経済的側面とその未来について、経済的側面に焦点を当て、演劇と社会の関係を見直しつつ、演劇の成立のさせ方を考え直す。
2016年に刊行され、演劇本としては異例のロングセラーを記録した『【改訂新版】演劇は仕事になるのか?』の待望の改訂2版が、データ類を刷新、文化芸術基本法改正や制度改正を踏まえ、五、六、七章を改稿して新たに刊行!!
著者 | 米屋 尚子 著 |
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ジャンル | |
出版年月日 | 2024/06/18 |
ISBN | 9784865981155 |
判型・ページ数 | A5判・284ページ |
定価 | 2970円(税込) |
在庫 | 在庫あり |
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内容説明
これからの演劇と劇場のマネジメントのために
演劇で食っていこうじゃないか、はたして食えるのか?…演劇・劇団をとりまく経済的側面とその未来について、経済的側面に焦点を当て、演劇と社会の関係を見直しつつ、演劇の成立のさせ方を考え直す。
2016年に刊行され、演劇本としては異例のロングセラーを記録した『【改訂新版】演劇は仕事になるのか?』の待望の改訂2版が、データ類を刷新、文化芸術基本法改正や制度改正を踏まえ、五、六、七章を改稿して新たに刊行!!
《目次》
はじめに――改訂2版を出すことにした、いくつかの理由
第一章 演劇のいま~日本の「劇団」は何を成してきたのでしょう?
日本に劇団はいくつあるのですか?
芸術活動は事業ですか?
劇団が法人格を持つ意味
俳優ではどうしても食えない?
ちょっと深入り豆知識 コラム① 劇場の座席数
食える演劇、食えない演劇
事業のパターンと公演場所
舞台は〈時間の缶詰〉!
芸術共同体としての「劇団」
よそで稼いで舞台を支える
観客組織という基盤
ちょっと深入り豆知識 コラム② 演劇鑑賞会のあゆみ
小劇場運動が起こってから
「劇団」から「プロデュース集団」へ
商業劇場のオープンとプロデュース公演
ちょっと深入り豆知識コラム③ プロデューサー・システムとプロデュース公演
小劇場が育むもの
第二章 劇場って何でしょう?
劇場を劇場たらしめるものとは?
芝居小屋・劇場・公立ホール
公立ホールはプロの舞台には不向き?
ちょっと深入り豆知識 コラム④ 公立文化施設の名称の変遷に見る時代背景
ちょっと深入り豆知識 コラム⑤ 批判も進化する?
公立文化施設は劇場ですか?
公共劇場の出現
第三章 芸術と公共政策との関係
芸術文化振興基金のスタートと公的助成の「定着」
そもそも、なぜ芸術に公的助成が必要なのでしょう?
ちょっと深入り豆知識 コラム⑥ 『舞台芸術 芸術と経済のジレンマ』
ちょっと深入り豆知識 コラム⑦ 公共財と芸術の価値
公共財と準公共財
経済学でいう価値について
芸術助成の根拠と文化政策の理念
芸術助成制度を整えにくいのはなぜ?
ちょっと深入り豆知識 コラム⑧ 文化庁の創設と舞台芸術振興
苦肉の策の連続
重点支援の紆余曲折
芸術団体の法人格と助成のしくみ
日本にやってきた「アーツ・マネジメント」とは?
ちょっと深入り豆知識 コラム⑨ アーツ・マネジメント教育事始め
イギリスからアメリカへ
日本での広まり方
多様な価値のジャグリング
ちょっと深入り豆知識 コラム⑩ 民間非営利組織と「市場の失敗」「政府の失敗」
「見えざる手」だけでは実現しないこと
非営利公益の組織という選択肢
「森」を見てデザインする助成制度に
継続的な助成制度を核に
ちょっと深入り豆知識 コラム⑪ イギリスのアーツ・カウンシルの変遷
つかず離れずの距離
芸術政策から社会全体を意識した文化政策へ
第四章 隣の芝生、自分の庭
「日本はダメよね」なのか?
支流を集める大河と、支流が広がる平原
「たしなむ」文化
「日本の伝統」というステレオタイプ
アマチュア文化のすごい国
ちょっと深入り豆知識 コラム⑫ プロの定義、イギリスの場合
イギリス演劇のプロの三つのカテゴリー
プロには掟がある
踊る阿呆に見る阿呆
「八方美人」の公立文化施設
第五章 劇場法施行後の劇場と地域
どのような観客を増やすのか
各地に公共劇場の整備を―劇場法の成立
ちょっと深入り豆知識 コラム⑬ 「劇場法」にみる劇場の定義
専門家がいなければ劇場じゃない
「公の施設」の制約から踏みだす
劇場法と劇場支援策
地域主体じゃないと意味がない
演劇ファンを増やす、その先に
実演芸術の振興と学校教育
コミュニケーション教育の拠点?
演劇の力を応用する
東京オリンピックと文化政策の変化
あらゆる人々に文化芸術を
ちょっと深入り豆知識 コラム⑭ ワークショップ、アウトリーチ……カタカナ語の意味
ワークショップ流行りですが
「コミュニティ」に「アウトリーチ」するって?
第六章 文化政策が変わり始めた
文化芸術基本法への改正がもたらしたもの
計画策定のプロセスで見えてきたこと
政策評価のフレーム
地方にも変化の波?
ちょっと深入り豆知識 コラム⑮ 文化芸術基本法への改正
きっかけは食文化
大事な基本理念の改正
文化芸術団体の役割
調査研究
そしてコロナ禍に見舞われた
文化庁の京都移転と機能強化
ポスト・コロナ、ウィズ・コロナの基盤づくりへ
第七章 どう変わるか、演劇のこれから
演劇の創造現場は変わっただろうか?
ツアー公演を増やす
公共劇場のプログラムの充実と就労環境
創造の核となる集団
演劇人はどこで育つのか?
創造環境は変わるだろうか?
演劇がもたらす価値と経済
演劇をめぐる循環とその支え方
演劇集団の自由と選択の土台
演劇人に求められること
さらに求められること
結びに代えて ~アーツ・マネジメントのココロ~
初版あとがき
改訂2版 あとがき
《著者略歴》
米屋 尚子(ヨネヤ ナオコ)
1960年富山県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。外資系銀行勤務を経て、1986年~88年、白水社『新劇』編集部に。フリーの演劇ジャーナリストなどを経て、91~93年、英国シティ大学大学院・芸術政策運営学科に留学(Postgraduate Diploma in Arts Administration, MA in Arts Criticism 修了)。93年、慶應義塾大学アートセンター立ち上げに携わった後、94~95年、米国コロンビア大学大学院(Teachers College)に芸術文化研究所客員研究員として留学。96年から2020年まで日本芸能実演家団体協議会に勤務。舞台芸術に関する調査研究、政策提言、研修事業などに携わった。2023年5月より、独立行政法人日本芸術文化振興会・基金部の文化施設担当プログラム・オフィサー。